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親の入院費用が払えない時の対処法

親が突然倒れ、入院することになったとき。誰もがまず心配するのは、命に関わる病状そのものです。しかし、ひと息ついた後、次に押し寄せてくるのが「お金」の問題かもしれません。そう、入院費用です。

「退院までにこれだけかかります」
そう言われた時、手元にそれだけの金額がなかったら? 貯金を切り崩しても足りなかったら? もしかしたら、自分も家族も経済的に余裕のない状況かもしれない。そんなとき、私たちはどうすればいいのでしょうか。

結論から言えば、手段はあります。あきらめる前に、まず「相談すること」。これがすべての出発点です。病院の医療ソーシャルワーカーに、ためらわずに声をかけてみてください。彼らは、経済的な事情に直面している家族のために、公的制度や分割払いの提案、その他の現実的な支援策を提示してくれる心強い専門家です。

たとえば、高額療養費制度。この制度は、月の医療費が一定額を超えた場合、その超過分を公的保険が負担してくれる仕組みです。自己負担の上限額は年収によって決まっており、想像よりも少ない自己負担で済むことがあります。そして、それまでの支払いをカバーするために一時的にお金を借りる「高額療養費貸付制度」も利用可能です。これは無利子で貸し付けられるうえ、返済は後で戻ってくる保険金で賄えるケースもあります。

生活保護制度を利用すれば、医療費が原則無料になるケースもあります。恥ずかしい、抵抗がある、そんな感情は確かにあるでしょう。でも、いま必要なのは生活の再建であり、制度はそのために存在しているのです。

他にも、医療費控除があります。確定申告時に医療費控除を申請することで、支払った医療費の一部が還付される可能性があるのです。これは後から戻ってくるお金ではありますが、大きな助けになります。

さらに、もし親が生命保険に加入していれば、そこから給付金を受け取れる可能性もあります。医療保険が付帯している場合、入院日数や手術内容に応じて一定額が給付されることがあります。

また、会社員である親が就業不能になった場合、傷病手当金を受け取れる場合があります。健康保険に加入している人が条件を満たせば、給与の一部を一定期間受け取れる仕組みです。これも生活を支える大切な制度の一つです。

それでもなお、即金での支払いが難しい場合はどうするか。病院に相談すれば、分割払いや支払猶予といった選択肢が提示されることもあります。最近では、クレジットカードを利用した支払いができる病院も増えており、カード会社の分割払い制度を使うことで負担を軽減できます。

医療ローンという選択肢もあります。審査はやや厳しめですが、金利は低めに設定されていることが多く、必要な資金を確保できる手段として検討する価値はあります。

それから、最後の砦として「カードローン」という選択肢も存在します。ただし、これは利息が高めであるため、他の手段がすべて使えない場合の非常手段として考えるべきです。

また、親本人の預金がある場合は、委任状を作成して銀行に持参すれば、本人に代わって引き出すことが可能です。たとえ認知症などで判断能力に問題がある場合でも、後見人制度を使えば資産を活用できます。

そして、もし介護が必要な状態であるならば、介護保険制度の利用も検討すべきです。要介護認定を受けることで、医療だけでなく介護にかかる費用も公的支援の対象となり、費用負担を軽減できます。

重要なのは、「知らなかった」で終わらせないこと。「調べる」「相談する」「動く」。この三つの行動が、経済的に追い詰められた時の突破口となります。

何より、あなたは一人ではありません。医療ソーシャルワーカー、自治体の相談窓口、弁護士、税理士。社会には、あなたを支える多くの専門家が存在しています。どうか一歩を踏み出し、声を上げてください。

大切な家族を守るために。そして、あなた自身が心の余裕を取り戻すために。

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